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会 長 挨 拶
熊本県自閉症協会 会長 坂口 正浩

会報誌「ひろっぱ 7月号」より

全国の皆様からのご支援に感謝申し上げます
全国の皆様へのお礼
 今回の熊本地震の被害におきまして、全国の個人の方、団体の方々には様々なご支援をいただき心より感謝申し上げます。皆様からの貴重なお志は、被災を受けた会員へ生活物資、今後の生活を立て直すための義捐金として、これからの暮らしが少しでも幸せに営まれるよう有意義に使わせていただきます。被災したご家族に皆様の熱い思いを届けます。誠にありがたくお礼を申し上げます。

 さて、会員の皆様、震災から3ヶ月ほどがたち、学校や作業所や放課後デイ等も通常の状態に戻りつつあるようですが、中にはまだまだ大変なご苦労をされている方々も多いことと思います。梅雨の時期になって湿度も高くなり、衛生状態も気になる季節になりますので、くれぐれもお体を大事にされてください。
 
 熊本県自閉症協会では震災後3週間のうちに2回の臨時役員会を開催しました。今後の対応について協議し、会員さんの安否確認や被災の状況把握を行うことにしましたが、役員の中にも被災している方が多く、学校や施設も閉鎖していた中でしたので、九州ルーテル学院大学の先生や学生さんに子どもたちを見ていただき、ようやく役員会が開催できました。この場を借りて御礼申し上げます。また、事務所が震災で使用禁止になっており、当面の活動がかなり制限されることから、本部に全面的に協力していただき、はがきでみなさまの安否をお尋ねし、被災状況を調査してまとめていただきました。そのうえで、必要な支援や情報発信を本部に上げました。福岡の伊野会長には毎週のように熊本においでいただき、支援活動や状況調査をしていただいております。
 さらに、至急対応が必要な方は直接連絡をさせていただき、詳しくお聞きして支援機関を紹介したり、必要な情報を伝えております。普段はなかなかお話する機会がないのですが、こんな時だからこそ、直接お話をさせていただきました。ありがとうございました。本部から市川会長、柴田常務理事に熊本に来ていただき、ご案内しました。被災地の状況を直接把握していただくために、被災地、入所施設、グループホームを回っていただきました。必要な支援ができるよう関係行政機関、発達障がい者支援センターと協議をしていただいております。その中で、阿蘇や益城を管轄する熊本県北部発達障がい者支援センター「わっふる」に、他県の支援センターから応援が来ることになりました。東北の震災後に応援を出すシステムが提案され、柴田常務理事を中心に厚労省、県と協議を重ねて実現した支援です。

 5月29日には九州ルーテル学院大の先生方や学生さんと福岡県自閉症協会の応援を得てバスハイクを実施しました。震災から6週間経ち、親も子どもたちも車中泊が続き、疲労やストレスを溜めていたと思います。雨の中のバスハイクでしたが、学生さんの楽しい企画や入浴などで、子どもたちも親もストレスの解消になったのではないでしょうか。

 6月12日に東京で日本自閉症協会の総会があり参加してきました。熊本の震災後の状況も報告しております。他県の方々、理事の方々からお見舞いや励ましの言葉を多数いただきました。総会では、山﨑晃資会長がご退任され、市川宏伸副会長が会長にご就任されたことが紹介され、27年度の活動報告、決算報告がなされ、承認されました。28年度の活動計画では相談事業、理解啓発事業(いとしご、かがやき、世界自閉症啓発デー)、支援者の育成(ペアレントメンター育成、全国自閉症者施設協議会と連携し高度な支援者を養成)、保険事業(ASJ保険事業)、創立50周年事業(記念事業計画)などの説明がありました。7月16日・17日に長野で全国大会がありますが、そちらにも出席する予定です。

 6月16日には熊本市の災害復興会議に出席し、自閉症児・者の特徴から、避難所に行けないこと、支援物資の配給の列に並べないことを大西市長や熊本市の幹部に直接申しており、福祉避難所の充実をお願いしてまいりました。他の団体からも福祉避難所の充実を願う声が多く出されるとともに、初期段階での物資の配給のばらつきや自治会や県との連携に課題があったとの意見があり、今後体制を整えて行く必要があります。また、6月18日には中京大の辻井先生、熊大の菊池先生、九看大の水間先生と「遊びの会」を行いました。移動水族館が来たり、学生さんとマラカスの作成や絵を描いたりして、こどもたちは楽しく過ごしました。また、その間に、親と厚労省調査官、県、支援センターが集まり、近況報告、要望、意見交換をしました。

 今回の震災は生活活動が比較的少ない夜間に発生しており、家族がバラバラになることはあまりなかったかと思いますが、もし日中に発生していたら、子どもは学校や作業所、職場におり、親も仕事等で家庭を離れていて、帰宅を考えるとかなり大変なことになったと感じております。今からでも、それぞれのご家族で集合場所や帰宅方法を考えてみられてはいかがでしょうか。

 6月26日は、よこはま発達クリニック院長の内山登紀夫先生の講演会を熊本大学発達障がい医療センターと共催で開催し、併せて総会で今年度の活動、予算を審議いただきました(事務局便りには、総会報告と講演要旨を掲載しております)。
  
 久しぶりに畑に行くと、案の定、雑草の海になっており、どこから手をつけていいやら迷うくらいでした。少しだけ草を抜いて、子どもたちと4月に植えていた、ピーマンやなす、キュウリの収穫をしました。畑は震源にかなり近いところにあるのですが、特に変わらない自然に癒されました。地震があり、自分がこれまで考えていたことを考えなくなり、思わなかったことを思うようになりました。雨はやさしく降って、風はそよぎ、日差しはやわらかく、大地も眠って欲しいものです。